この建物は70才の姉のために、妹夫婦がお世話になったお礼として提供した一人住まいの小住宅となっている。
住まいの機能として、ワンルーム的バリアフリーによる使いやすさと外部に対するセキュリティーが要求された。
また、庭については敷地が狭く(116.0㎡)、メンテナンスも面倒とであるため必要ないとの要望であった。
その結果、塀で囲ってセキュリティを高める方法をとらず、道路に対してオープンな状態で建物の壁面が塀の代わりとして取り巻いている形を採用した。

形態のイメージとしては木質の二枚のフラットな板に挟まれた空間が半透明の帯状の壁で取り巻かれ、地面より浮いた箱となっている。
取り巻いた壁の中に外部空間としてのデッキとスロープ状のアプローチスペースを入れ込んである為、内部空間における圧迫感を解消している。
建物の壁面はセキュリティを高める存在でありながら、外部空間と内部空間を柔らかにつなげるものを検討した。これはCITY CUBE、Shima Styleに続いて形が変わっても、当アトリエとして一貫したテーマとなっている。
ダブルスキンの壁の中に、延60mにおよぶファブリックを2枚重ねにして吊り込む方法をとっており、ファブリックは、流通している安価なメッシュ状の化綴であるブルーとグリーンの生地であるブルーとグリーンの生地を2枚縫い合わせ、色の重なりによる美しさを透明の中空ボリカーボネート板を通して、柔らかく不思議な奥行間として表現している。

敷地面積 116.0㎡(35.0t)
延床面積 63.0㎡(19.0t)
竣  工 2004年
photo   Kouji Okamoto
施  工 筑羽工務店