Facility Hat 循環する家

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福岡市城南区にあるこの住宅の敷地は、東西方向に長く約100坪の広さがある。
東側に幅員4mの前面道路があり、車の離合が難しい状態にある。

建物は木造在来工法による平屋建てで、屋根形状及び勾配は太陽光発電パネルの発電効率を考慮のうえ決定されている。

施主は屋根裏をヒートポンプ+全熱交換器の設置スペースとして利用した高気密・高断熱による換気・冷暖房システムを望まれ、屋根裏から床下へのダクトにより新鮮空気を取り込みながらエアーサイクルを行うことができる住宅となっている。
床下に設置された5つのゾーンに分かれたダクト先端にはVAV(可変風量制御装置)が設置され、ゾーンごとの室温調整が可能となっている。

屋根形状は日本の伝統的な形態を狙ったものではなく、設備的要求を満たしながら現代的形状を検討した結果であり、道路側に大きく突き出された庇は、軒下の駐車スペースを確保するうえでの結果となっている。

内部建具は全てバリアフリーが求められ、将来的な車椅子の使用を考慮して開口幅を確保したソフトクローズの引き戸となっており、開放すればワンルームの拡がりが得られ、南側・東側デッキを介した庭へと連続する。

設計・監理     大石和彦建築アトリエ
          +平野公平建築設計事務所 
敷地面積     344.78㎡(104.3T)
延床面積     159.87㎡(48.36T)
竣工       2013年
Photo       Toshihisa Ishii
施工       筑羽工務店
構造設計     黒岩構造事ム所
空調システム監修 シード設計社