久留米市の中心部西鉄久留米駅から歩いて行けるこの場所は、
2m幅の路地が東西方向に何本も通っている地域の端部に位置し、
地区協定により敷地北側の2mを路地として提供しなければならないことが義務付られている。
路地に面する住宅からは各々の生活がはみ出ることにより、
路地空間に独特な生活感を与えている。
そのような路地スペースの持つ身近感を暗喩として住宅の中に屋根のある外部的インナースペースを持ち込むことをコンセプトとした住宅を提案している。
クライアントは庭及び中庭はメンテナンスが大変であるため不要としており、
外部的インナースペースの提案は要望にも合うこととなった。
建物は1層の箱と2層の箱を路地空間(外部的インナースペース)を挟んで平行に並べ、
路地空間側に開くことで様々な関係性が偶発的に起こることを期待している。
その為、1階階高を抑え2階スペースをできるだけ1階に近づけ
身近感が出るような距離感と開口部の配置に注意を払い計画されている。
敷地面積 239.49㎡(72.4T)
延床面積 150.34㎡(45.5T)
竣 工 2013年
施 工 筑羽工務店
構造設計 黒岩構造設計事ム所
Photo Koji Okamoto