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マスターベッドルームは、日本語で主寝室と訳しますが、
その家の主が寝る部屋で、要するに夫婦の寝室のことをいいます。
私のアトリエでは、主寝室の機能上及びデザイン上の充実を設計の度に
図っていますが、実際の使われ方も含め、これまで会心のものがなかなかできません。
通常、収納についてはウォークインクローゼットや作り付けのクローゼットの
収納量を十分打ち合わせして計画しますので、ベッドが婚礼家具に囲われた
谷間のような悲惨な状態にはならず、すっきりとしています。
ベッドヘッドには、枕元で操作できる部屋の照明スイッチと専用の読書ライトを設け、
スイッチも光の明るさが調節できる特別のツマミをステンレス製のプレートに
埋め込んでいます。

上は、照明コントロールツマミでプレートは別仕様です。担当の藤山がインターネット
で探してきたものです。それを建築で作ったステンレスプレートに右の写真のように
埋め込んでいます。左側の細いラインは、読書用として蛍光灯のスリムラインを
コの字に壁を書き込んで入れています。

こちらは、3×3のマスターベッドルーム。ベッドルームから廊下を経ないで
直接、洗面・浴室スペースに入れるようになっています。入浴後のアフタータイムを
ゆっくりと過ごすためには、マスターベッドルームの充実とサニタリーとのつながりが
必要で、その中から夜の文化も生まれてくるのではと考えています。
ベッドヘッドには、照明、スイッチ以外にラジオや目覚ましタイマーも組み込み、
一体でデザインしたいのですが、なかなか対応できるものが見つかりません。

下の写真は、スイスのルッツェルンにあるジャン・ヌーベルが設計したホテルの一室です。

読書用の枕元灯は、フレキシブルチューブでできた照明で、部分だけを照らすので
相手に迷惑をかけずに読書ができます。

横には、ベッドサイドテーブルがあり、スイッチを付けるとエロク赤く光るのが
いかにもヌーベルらしいです。

部屋の入り口にある照明スイッチと下は、エアコン用です。

マスターベッドルームに面してクローゼットを作りつける場合、奥さんの着替えが
ベッドにいる夫から少し見えないような配慮を行なうべし!と建築家の宮脇 檀は、
住宅設計テキストで書いています。
私がベッドルームの設計を難しく感じるのは、かなりプライベートな部分なために
立ち入って詳しく聞く勇気がないからかもしれません。
昨日の夜更けのラジオにからめて寝室について書いてみました。

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