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人工の光は、商業施設においてはもっとも演出に力が入る要素ですが
やればやるほど水っぽくなるきわどさがあります。
上の写真は、ボクが敬愛するアメリカ人の建築家スティーブン・ホールが設計したもので、
オーストリアのウイーン近郊にあるロイジアムワイナリーの迷路状に張り巡らされている
地下貯蔵庫の一部をビジター向けにリニューアルしています。
もともと自然光の扱いに巧みな彼が、アートに近いような形で人工光を扱っています。
高さの違う無数の光の筒が黒い鉄板の上に並んでいる様は、単なる演出を越え
何かを感じさせます。
下の写真は、トンネル状の暗い長い空間の先に上に向けての階段があり、
一気に明るくなります。
無数の羽根状のステンレス板を回転させ、それに向け、強い光を上に照射、
反射光が乱舞するような場所で、地上に出るための高揚感を演出しています。

人工の光の扱い方を見ても哲学があるのとないのでは、
全然違うものになるのだと思います。

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