2009.02.16
福岡 若手建築家の動き
最近、福岡の若手建築家(若手とは、たぶん30代までだと思います)の方で
建築に対するディスカッションの場をつくろうという動きが出てきたようです。
たまたま、二つのグループからお誘いを受けましたが、ありがたいことです。
むかし、独立前の組織設計事務所にいる時代(35才ごろ)に大学の同期の
現在、無重力計画を主催している井本くんから建築勉強会の集まりの
誘いを受け、参加したことがありました。
メンバーには、井本くんを中心に柳瀬さん、田中さん、川津さん、日田さん、熊本の新納さん
などがおられ、現九大、芸術工学部の土居義岳さんを招き、
定期的に勉強会を開いていました。土井先生のコネを使って、
妹島和世さん(当時、再春館製薬女子寮を手掛けた頃でした)、
大阪の第5建築界の宮本佳明さん
福岡の建築家で全国的に著名になられた有馬裕之さん
東京の北川原温さんなど
現在、大活躍されておられる方々が福岡の15名くらいの集まりに来て頂き、
今から考えると随分贅沢な勉強会だったと思います。
当時は、その中でお互いに手掛けたものを見せ、批評するようなことをしていましたが、
自分自身は批評できる言葉を持ち合わせておらず、
とにかく造りながら考えていくというスタンスをとっていました。
したがって、土居先生などとほとんど会話を交わすことなどなかった、
もしくはできなかったと言ってもいいかもしれません。
ただ、みんなが言っていることをひたすら聞いていたぐらいです。
そのような集まりにまだ独立もしていなかったボクを入れてくれた井本くんには
友人として感謝しています。
したがって、今回のような企画を通して
より多くの若手の方々に何かを感じてもらうことは、
ツボミを造っていく行為であり
いつかきっと新たな花を咲かせることを期待しています。
(厳しいことを言うとすれば、30代でスタイルが固まってしまわないようにすることが
必要だと思っています。)
最後に最近の日経アーキテクチャーでの建築家伊東豊雄さんのコメントをご紹介。
「建築のデザインを洗練すると、美しくはなるけれども元気を失ってしまう。
だから、いかに洗練せずに建築をつくれるかを、私は設計の大きなテーマにしている。」
ことし67才になられます----------–。