2009.05.17
奇妙な一致
昨日土曜日は、6時半ごろ田川の現場よりフジヤマとともにアトリエに戻ると
全員、退社しており誰も居ませんでした。
帰りの車の中で思いついたことを実行すべく
パソコンを使いユナイテッドシネマの上映時間のチェック。
よし、7時からだと今から行けば間に合うということで、一人で15日から封切られた
「天使と悪魔」を観に行って来ました。
昼ごはんを食べていないので、劇場で生ビールとフライドポテトを購入。
「天使と悪魔」は文庫本で上、中巻まで読んでいましたが、
下巻を読んでいなくてよかったと思いました。
できれば、本を読まないで観られた方が面白いと思います。
前作のダビンチコードに続き、宗教象徴学者のトム・ハンクス扮するラングドン教授が
主人公ですが随所に秘められた記号の謎解きが散りばめられています。
そこには、当然のことながら奇妙な一致なるものがある訳です。
映画を観るたびにすぐ主人公のように一時なってしまう単純なボクにとって
自宅までの生暖かい風が強く吹く初夏の夜道に、以前設計した百道自治会館の前に
行き当たると、ふと、奇妙な一致に気付いたのでありました。
1、この百道地区の集会所がボクの生まれる1年前にでき、ボクの両親はこの場所から
100m以内のアサヒビール社宅に住み、ボクが生まれました。
それから50年の月日が経ち、なぜかその建て替えに設計者として
たまたまボクが指名されたのでした。
2、小学4年生まで通った西高宮小学校。いつも帰っていた通学路に面する土地に
今、市崎 O PROJECTの現場が進んでいます。
3、百道中学校に他校区から通っていたボクは当時まだあった市内電車に乗り早良口で降り
金屑川沿いに北に上って中学校に通っていましたが、先日ボーダコリーを連れて来られた
施主の土地は、その川沿いにありいつも通っていた場所です。
4、卒業した高校のグランド側の住宅地の持ち主と結婚し、そこにたまたま自宅を
設計することになりました。
5、結婚をし、二人の子供が生まれ、共働きで保育園に子供の送り迎えを毎日、日課として
行ってきた保育園への曲がり角にCROSS WALL RESIDENCEを設計することに
なりました。
この5つの物件は、すべてこれまで自分の人生と時間を共有した縁があるもので
これを偶然と片付けていいものか不思議に感じます。
それが何を意味するのか知る由もありませんが、依頼していただく施主の方々に対し、
そのようなことを踏まえ、何かの縁だと思い生活をする喜びをお手伝いできることが
自分の使命なのではないかと思っています。
また、そのような使命のきっかけを作ってくれた妻に対し、感謝したいと思っています。
女性の持つ運と力は、夫婦という絆にとって大変大きな運命です。