2010.05.12
タレント候補
おととい、女子柔道の金メダリストであるヤワラちゃんこと谷亮子さんが
今度の参議院選挙に民主党よりの出馬を表明されました。
今年になり、各党から推薦を受けたタレントの皆さんが参議院選挙へ相次いで
立候補を表明されています。
参議院は任期が6年で衆議院のように任期途中での解散がないため
各政党にとり、改選は今後6年間の政局を固めるための重要な節目になります。
そのため国民的人気が高いタレントの方々を候補に担ぐことで
1票でも多くを獲得したいという戦略は理解できますが
現在の世の中の状況を感覚的に捉えた場合、むかしのようにタレントの方々へ
投票する人は少なくなっているのではないでしょうか?
自分の感覚としてのこの何となくしらけた感触はこれまでとは
明らかに違うもので、それは自分だけではなく世の中の雰囲気としても感じるのですが。
スポーツ選手やタレントの方たちに今後のこの国の政治を託すほど
今の日本には余裕も無く、危機感を共有している国民として
人気だけで投票をする時代はもう過去の事だと思います。
それにも関わらず、時代を読めずに相変わらずタレント候補に頼ろうとしている
政治家に対し、ズレを感じるとともに
現在が、いろいろな価値観も含め大きく変わっているうねりの時代で
我々がその真っ只中で生きていて先が読みにくいのかもしれません。
現在の若者たちは体制に対する反逆性より、将来に対する不安により(当然かも)
自分の生活に対する保守性の方が強く、
インターネットによって集団化より個別化が進み、情報革命によって
これまで町にあったカメラ屋さんが無くなり、本屋さんが無くなり、
レコード&CD屋さんが無くなり、さらに今後は、新聞を購読する人も激減し
テレビを観なくなる人が増え、そして車を所有することに興味を持たなくなる人も増えてきて
これまでの世の中の価値観がガラガラと変わっていくことになります。
所有欲が物から情報へ変わっていく流れの中、
物を持たない価値観は悪くは無いと思いますが
未来に対する夢や希望の結果としての所有を所有以外の何で豊かさを造り出すべきか
新しい定義が必要な時代かもしれません。