2012.10.12
田島 O PROJECTの開口部
今日は、午後2時より田島O PROJECTの定例打ち合わせ。
これまで外部開口部の建具枠は当アトリエでは設置せずに巻き込み仕上げとしていましたが
田島O PROJECTでは施主の方より今後のメンテナンスを考慮して
堅木のむく材による枠を設置し、欠けた場合の補修をしなくて良いための配慮として
色を付けずに対応してほしいとの要望がありました。
また、枠の出隅は欠けないように面取りを行う指示も受けました。
それでこれまで住宅のディテールにもこだわってきたものとして
そのまま普通に枠を設置するのでは策が無さ過ぎるため、
平野くんと話し合い枠の見付を10ミリで納めるようにしました。
そして開口部を基本的にタテスリットとして両サイドのみタテ枠を床から天井まで通し
上枠は物が当たることはないため、無しにしました。
またその10ミリの両端の出隅を3ミリのR面をとった見本を現場に製作してもらい
確認をおこなってもらうようにしています。
施主の様々な現実的要望は大変勉強になりますが、
プロとして安易に考えないように、
粘り抜いてデザインの力で対応できるように頑張っています!
和室に設置したタテスリット状の開口部で今年の3月に発売されたlixilのSAMOS・Sを
使用しています。上部がはめ殺しで下部が上げ下げの段窓サッシで高さは
天井高さ2.43Mに対応しています。
上げ下げ窓の選択は外部にタテ格子を設置し壁と同面の納まりによるものです。
3分割で見かけはあまりよくありませんが
和室の通風を考慮したもので外側に格子、内側には障子がつくので
問題ないと考えています。
南側の縁側に面した開口部もSAMOS・Sの両引き分けテラス戸を採用しています。
タテスリットに入ったガラスルーバー窓で枠がほとんどフレームレスになっており
はめ殺しの内側網戸もフレームレスで納まるようになっています。
これまでルーバー窓は気密性が確保できませんでしたが、
このサッシでは気密性A-4等級を実現しています。