2013.07.01
東京ステイ 3-1(KITTE)
東京に来て三日目のきょうは最近できた建築をみることに。
まずはホテルから近い東京中央郵便局の建て替えによるKITTEへ
東京駅が当初の原型通りに1層分を増築したことにより
駅前広場のイメージがKITTE及び新丸の内ビルなどの建物群により
格段に良くなったように思います。
日本経済もここのところデフレでずっと停滞していましたが
この駅前を見ると歴史様式が混在しながら
現代建築とうまく組み合わさった風格が出て
日本の文化もデフレと言われながらも
着実に洗練されたものになってきているように感じます。
吉田鉄郎の設計で1933年に竣工した東京中央郵便局は近代建築の先駆けとして
名作とされていましたが老朽化により2割を残しての取り壊しの予定となっていました。
その後、当時の鳩山総務相による疑義により
計画が見直され3割保存での建て替えになりました。
全面保存を望んでいた建築学会としては承服できない内容かもしれませんが
都市における敷地の有効利用を考慮した場合、高層化との組み合わせも
止むを得なかったかもしれません。
高層棟の基壇のように残された白いファサードは非常にプロポーションが美しく
この駅前広場における東京駅との新旧の組み合わせが
広場での大きなアクセントになっています。
新たに生かされたことで吉田鉄郎氏のデザインの素晴らしさに気付かされました。
高層棟と保存された建物との間には吹き抜けスペースがとられ
旧郵便局の美しい構造フレームを見ることができます。
屋上からの展望は素晴らしく東京駅や広場を一望できます。
東京駅は辰野金吾氏の名作と言ってよいでしょう。
フロアが1層増築され原型に復元されたことにより
東京駅のプロポーションの素晴らしさ、広場との高さの関係性がよくなりました。
それにしても長い建物にも関わらず、
市民が通過できるのは両端にある北口と南口であり
中央部は利用できない構造になっています。
ここは皇室専用の貴賓出入り口として
正面の皇居に対する軸線上に配置され
ヨーロッパの国々の駅舎と比較して
日本の国情を表した駅舎として稀な構成になっています。
その後、表参道へ-----–つづく