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KBCシネマで上映されている「みんなのアムステルダム国立美術館へ」を
妻から一緒に観に行かないかと誘われ
月曜日の午後4時からでは無理だと断っていたところ、
21時からのレイトジョーに変更になっており
夫婦だと二人で2200円と安くなるらしく、急遽行くことに。

この映画、アムステルダム国立美術館の増改築を巡る、ドキュメンタリー映画で
コンペを勝ち取った建築家、展示及び内装を手掛けるデザイナー、
美術館館長、ディレクター、東洋美術担当学芸員、修復係、広報係、
市民団体(特にサイクリスト)、行政側の審査機関たちなど
建設のために閉館してから再オープンに漕ぎ着けるまでの
10年に及ぶかれらのディスカッションによる戦いの記録となっています。

カメラが回っているにも関わらず、自己主張と皮肉の応酬は
観ていると彼らが実在の人達ではなく、ドラマの中の役者と勘違いしてしまうほど
映画としてのリアリティを伴った面白さがあります。

もともとの国立美術館を2分するように内部を横断しているサイクリング道路の扱いを巡り
これまで通行してきた権利を叫ぶ、
市民団体として一歩も引かないサイクリストたちの主張により
増改築の工事は作業を中断したまま、どんどん遅れて行きます。

建築家は民主主義は悪だと叫び、
館長は精神的に困憊した結果、工事の遅れの責任を取って退任
新館長との新たな市民団体とのバトル

市民に開かれた民主的な方法による建設というものがいかに大変なことか
同じように建築を造っているものとして非常に興味深い映画でした。

上映の待ち時間にNKSアーキテクツの末廣さんから声を掛けられびっくり。
箱崎の大学からイギリス製の折りたたみ自転車で駆け付けられたようで
映画が始まる前に留学経験に基づかれたオランダ人気質について
少しだけお話を伺うことができました。

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