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時の流れは早いもので3月になりました。
昨夜は、当アトリエに金曜日と土曜日の2日間だけバイトで時々来ている
九大、音響設計の院生、Kくんを誘いスタッフと行きつけの焼き鳥屋で飲みました。

本来は最近、彼が友達と台湾に行った話を中心に聞くつもりでしたが
彼がこれからやろうとしていることの内容が面白く楽しい話題となりました。

かれは高校時代から吹奏楽をやっており、
演奏で使用していたホールが建て替わり
みなさんから音響が非常によくなったと言われたらしいのですが、
演奏している方としてはその違いがわからず、
聴衆と演奏者とのホールの音響に対するギャップに興味を持ったそうです。
そこで大学は建築学科を志望し、
将来、音響ホールの設計を手掛けようと思ったところ
西洋音楽の歴史が深いヨーロッパでは単体楽器専用のホールがあり
日本での百貨店方式(クラッシクあり、民謡あり、演劇あり)のホールでは
音響的にも容量的にも太刀打ちできないため
演奏に対し音響的な操作(音量や残響に対するコントロール)
が行われていることを知ったとのこと。
演奏に対する操作はあくまで聴衆に対する音響調整であり
それを演奏者にもわかるような方法について
建築的対応ではなく音響学を研究することで
日本のこれまでの既存のホールを生かすことができないかと考え
九大の音響設計に院生として入学しているとのことでした。

ずっと一貫性のあるはなしで,目標設定が明確でよくできているなあと
思いました。

余談ですが、バブル時に全国の自治体に建設された音楽専門のホールには
当時は必ずと言ってよいほど高額なパイプオルガンが設置されましたが、
Kくんによればパイプオルガンは空気管を定期的に使用する必要があり
年間維持管理費が非常に大きく、撤去しているところも多いということでした。

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