2019.06.21
アメリカ建築弾丸ツアー 1日目 シカゴ NO2
ファンズワース邸を午後2時半ごろ出発、
当初の予定ではオークパークにあるフランク・ロイド・ライトの初期住宅群を経て
ミースのレイクショア・ドライブ・アパートメント、そしてマリーナベイを急ぎ足で外観のみ見て回ることにしていましたが、
妻の体調回復が思わしくなく、先にホテルに送りその後、オークパークだけ行くことに変更しました。
オークパークは、シカゴに隣接する高級住宅地で
フランク・ロイド・ライトがサリバンの事務所から独立して最初に事務所を構えた場所です。
都市と街とを結ぶ高速道路から見える景色は手つかずの自然、そしてこのような住宅地は
一転して鬱蒼と茂る街路樹に芝生が拡がる風景、人工と自然の対比がとても顕著であり、
日本人とは違う自然に対する認識が形成されるように感じました。
(敷地は角地で正面がライト自邸)
ライトは当初、このオークパークに自邸を建てたようですが仕事が次第に忙しくなり事務所を自宅裏に増築したとのこと。
(増築された事務所側入り口、水平に出された軒、陰影と細く見せる為に軒先は二段に見えるようになっています)
(帝国ホテルポーチ部に左右対称に配された石造りの半球などはもうすでにこの段階で表現されています)
ライトによる試行錯誤のデザインが細やかにされており、後のシンプルでモダンなライトよりも勾配屋根の付いた住宅の外観をどのように表現するのか様々な実験を見ているようで初期住宅群はとても面白いと思いました。
どのような天才であってもデザインのベースというものは原点の積み重ねがベースになっており、全く新しいものが突飛もなく出てくるものではないと思いました。
(ほかにもライトがどうかわかりませんが色々なタイプの住宅が建っていました。ライトは1890年代に次々と住宅を設計しておりこれらの住宅は120年前!!の住宅ということになります。
ライトの住宅は現在も住まわれており、勝手に売ることは禁じられ、売却の場合、売却金と購入者は市の方で事前にチェックされるそうです。)
何とか持ちこたえていた天気も次第に下り坂になりとうとう雨が降り出しました。
ホテルへ送ってもらい時間は午後6時。宮下さんより翌日月曜日のニューヨーク便は日帰り出張が多く、アメリカは9.11以降セキュリティが厳しくなっており出発時刻の3時間前に空港へ行った方がいいと言われました。
3時間前?って朝の6時20分発からすれば午前3時20分?さすがにそれはにわかに信じがたく、2時間前にチェックインすることに決め、体調も悪いこともあり食事も取らないまま、午後の9時に就寝。