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最近、当アトリエからの施工依頼が少なくなり

仕事でお会いする機会がない筑羽工務店のハタさんですが

個性豊かな方なのかボクの夢の中には頻繁に登場します。

 

そんなハタさんから連絡があり、ボクが設計した物件が上棟したので

見に来て欲しいとのことでした。

「オオイシさん!!奥さんはすごくきれいか人でなんかストリッパーとか

いいよんしゃったですよ!!」と電話口から例の大きな声が聞こえてきます。

ェッ!ストリッパー?そんなこと聞いてたっけ?と思いながら現場へ向かいました。

 

敷地は白い波しぶきがあがる岩礁のある国定公園に指定された場所の砂浜にあり

勾配屋根のついた建物の一部が低く海側に向かって突き出しています。

建物のプランをみると中に円形スペースのようなところがありここでストリップの

練習をされるのだろうかと思っていると

建物の中からジーパンをはいてすらっとした細身の女性が出てきました。

顎がとがって目の大きな鼻がつんとした

アメリカの女優ミッシェルファイファー似の魅力的な方で

「ハタさんから聞かれたかもしれませんがワタシ、ストリッパーなんです」と言われ

中に案内されました。

 

内部は何故かもうほとんど出来ており、棚板の上に大きならっきょが入るような瓶が

無数に並びキラキラしています。奥さんがそのひとつを取ってこれスタンドなんですと言われ

これと同じものをここのブラケットに使いたいと言われました。

こんなものブラケット(壁灯)に使うのは大きすぎてイヤだなと思いながら

まわりをよく見渡すと色々なところが自分の指示ではない納まりでできています。

「ハタさん!!上棟と言いながらもうほとんど出来ているじゃないですか!

ボクに確認せず勝手に進めて困ります!」というと

「ハハハ、よかです、よかです!」とハタさんが笑って答えてきます。

 

現場が進んでしまっている責任を感じながら急にどうしよう?と思う気持ちが

込み上げてくる中——-疑問が湧いてきました——–。

 

あれッ?なぜ施主を知らないのか、設計前に敷地を見ていないのか、

設計プランの丸いステージのような場所を設計者である自分が知らないのか

上棟から完成まで現場が進んでいることを全く知らないことなんてあるのか

ましてや奥さんがストリッパーなんて——-

 

そこで目が覚めました———。

 

(筑羽工務店のハタさんは勝手に物事を進めていくような人ではありません、これは

進行していく現場に対して設計者、監理者として物事をタイムリーに決めていく責任に

対する不安からの夢だと思います)

 

それにしてもストリッパーなんて何故なんでしょうねえ——–。