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2022.05.17

旅の余談

 

 

福岡から子供たち夫婦がいる東京への夫婦旅。

それは小津安二郎監督の「東京物語」を連想しました。

笠智衆演じる「周吉」と東山千栄子演ずる「とみ」が

尾道から子供たちがいる東京へ旅行する物語。

 

映画の中の子供たちの年齢から察するに二人は70代半ばぐらいでしょうか。

ところが笠智衆の実年齢は48才、東山千栄子は63才ということで

笠智はかなりの老け役をこなしていることがわかります。

 

小津の映画は家族の崩壊が形式的な会話を通した関係性(構図)の中で

叙情的に描かれておりとても好きな監督ですが

家族が最終的には崩壊していくとしてもその過程は決して悲観的なものではなく

子供たちが結婚し伴侶を迎えることで

家族の関係性がより豊かに膨らむものでもあると思うボクは

幸せ者かもしれません。

生涯独身を通した小津監督も原節子と一緒になり家族を持ってれば

作風が変わったかもしれません。

 

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