2023.04.06
坂本龍一逝く
坂本龍一が亡くなったとの報道がありました。
まだ71才だったしとても残念でなりません。
これまで彼のCDを5~6枚ほど購入しましたが、とにかくサウンドがかっこよかった。
実験的な音楽とメロディアスな音楽の行き来をされていて
メロディアスな音楽でありながらセンチメンタルにならない
常に奥行きのある深いサウンドを造られていたと思います。
報道によれば坂本龍一の父親は福岡県朝倉出身の名編集者だったそうで
私の両親が八女出身の為、急に親近感を抱きました。
福岡県の久留米を中心とした南部地域は福岡市と比べ田舎ですが
これまで数多くの芸術家を輩出しており
この地域には感性を育てる風土というものがあるように感じます。
彼のアルバムの中で個人的にもっとも好きなのが 2001年に出された
「MORELENBAUM²/SAKAMOTO; CASA」です。
もう何十回と聴いたと思いますがアントニオ・カルロス・ジョビンによる曲を
ボーカルのパウラ・モレレンバウム、チェロの元ジョビン・バンドの
ジャキス・モレレンバウム夫妻と、ピアノを坂本が努め
ジョビンの部屋でジョビンのピアノを使って録音されたものです。
従来のジョビンによるボサノバと違い、とても静かで憂いに満ちた演奏になっており
夕暮れの景色の中で聞くと最高に心地よい音楽です。
(カルロス・ジョビンの部屋)
また、大貫妙子とのアルバム「UTAU」も大好きです。
坂本のピアノ演奏だけによる大貫とのコラボですが前半が大貫の歌で
後半は坂本によるピアノ独奏になっており
アトリエではこれをレクイエムとして1日中流していました。
心からお悔やみ申し上げます。