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2000年に竣工した糸島野北にある「海辺の家」

ボクにとっては独立後3件目の住宅でとても思い出深い建物です。

これまで住宅を検討されているご夫婦を何組もご案内し、

施主の奥様はいつも気持ち良く受け入れて頂き

座卓がある居間からの海の眺めは素晴らしく

お茶を頂きながらお話を伺い随分とお世話になりました。

そんな施主の奥様が亡くなられ、2010年頃家を手放されたことは

新たに購入された方より連絡を頂き知ってはいました。

 

そのKさんより連絡があり、外壁の杉板がだいぶ痛んできた為全面に足場を掛け

リフォームをするので剝ぐ前の現況を見に来られませんかという内容でした。

それまではお電話でメンテナンスのことについてお話をする程度であった為

確認を含め会いに伺いました。

 

建物は海側に向かって屋根が上がっていく片流れで

それぞれの方向に外壁が斜めに突き出し傾斜しています。

その結果傾斜している側の杉板は庇状の為ほとんど痛んでおらず、

庇状になっていない側面側の杉板は風雨が直接当たる為か

釘が至る所で大きく出ており板材が反っていました。

庇の存在がいかに大きいか改めて勉強になりました。

 

Kさんはご主人が福知山のご出身で元パイロットをされており

奥様が福岡ご出身だったこともあり定年前に

こちらでの住まいを探されているなか、この家に巡り合われたという事でした。

前の施主であるNさんが大事にされていた住まいであることを十分に理解されており

とても大切に住まわれていることに感銘を受けました。

最後にこの家が紹介されている「新しい住まいの家」(たぶん以前の施主より譲り受けた物)を持ってこられ表紙にサインをお願いされました。

 

新たな住まい手の方に愛される住まいとなっていることに

作り手として有難い気持ちでいっぱいです。

 

 

 

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