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那須高原に入ると落葉広葉樹林が続く。

九州では常緑樹の方が圧倒的に多いと思いますが

植生の違いに驚かされます。あとから調べてみると͡コナラが大半を占めているとのこと。

会食の場(石心)はそんな大量の落ち葉が足元に敷き詰められている

落葉樹林のなかにありました。

 

 

 

福岡から遥々やってきた我々夫婦のためにこのような場をセッティングして頂き

本当にありがたく思います。

お料理も洋風蕎麦懐石のような新鮮野菜を使用した洗練されたもので

おじいさまやおばあさまに話題を振りながら美味しく頂きました。

今回の旅の最大目的であった次男お嫁さん実家との顔合わせ、

長男お嫁さん実家の祖父母様への挨拶を無事終え、安堵しました。

 

2時間ほどの食事の後、

旅の疲れを癒すために2日目の最後は温泉宿でゆっくりする予定ですが

チェックインである5時までに時間があるため途中にあるアートビオトープ那須に

ご実家の皆さんとお別れし長男の車で向かう。

 

元々渡辺明氏が設計した有名な二期倶楽部があり

そこの経営破綻後、星野リゾートが買い取りリゾナーレ那須として再開、

二期倶楽部のオーナーが再度、アートビオトープ那須としてプロデュースしたもので

石上純也氏による水庭や坂茂氏によるコテージなどがあります。

二期倶楽部はあいにく宿泊者しか入れないということで

水庭を見ようと思いましたが、入館料が一人2900円と高く、

季節的に植物が十分ではないということで断念し、坂茂のコテージを見学することに。

 

 

建物は緩やかな傾斜地の等高線上に合わせ5~6棟ほどが配置されており

シンプルな片流れの形態をした建物です。

 

 

内部は80cmほどの段差があるスキップフロアで

外のグリッド格子は中から見ると光格子になっています。

 

 

テラス側の木製建具は3枚引き戸でフルオープンにすることができ上部には

スチールトラスによる構造梁がうまく納められています。

引き戸の内側にはタテ型ブラインドのラインがあり

手前の戸袋に収納されるようになっています。

(足もとのラインは空調吹き出し口)

 

 

小さなコテージながら手抜きされずにディテールがとても詰められており

さすがだと思いました。

 

 

格子側はベッドヘッドになっておりグリッドのひとつひとつにクッションが埋め込まれ

ベッドサイドランプも納められています。

 

 

開放的な浴室、すべての木建がフルオープンにすることができるようになっています。

また天井に設けられた換気扇も木製ガラリで隠されています。

さらに浴槽手前の排水溝にも蓋がされ見えないようになっています。

 

 

 

お風呂場のリモコンもモザイクタイルの割り付けに合わせ埋め込まれています。

 

 

洗面台の受け材として坂茂では有名な紙管がそれとなく使われています。

 

いまや世界的建築家となった坂氏ですが元々当初は住宅の設計を数多く手掛けていた為

この建物においては、外部空間へのオープンな繋がりとそれを支える周到なディテール

またそれ以外のきめ細やかなディテールなどを拝見させて頂き

とても参考になりました。

 

その後、板室温泉の宿泊先である大黒屋に向かいました。

 

 

大黒屋はこの地で400年以上続く老舗旅館で現在、17代当主となるそうです。

那須高原地帯では山裾に位置するためか、ちょうど桜が満開で見ごろでした。

 

 

いやー最高のシチュエーションに感激!

 

 

早速、露天風呂に浸かり2日間の疲れを癒させて頂きました。

我ながらスケジュールの組み方がうまくでき自画自賛!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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