2007.05.31
敷居の高さ
当アトリエは、私の自宅(CITY CUBE)の1階にあり下足で使用しています。
今のような気候のいい時期は、事務所の入口のドアをいつもオープンにして
風を通しています。
私のデスクは、スタッフにスペースを全て与えたため、入口正面の窓際のようなところに
あり、扉を開けていると、外の様子がわかるのと何となく開放感があるので
落ち着きはしませんが意外と居心地のいい場所になっています。
昨日、そこで仕事をしていると何となく外で気配を感じ、出てみると、本を持たれた
若いご夫婦のような方が家の前に立っておられました。あまりじろじろ見るのは
失礼だと思いすぐ引っ込みましたが、気になるのでしばらくして出てみるとまだおられます。
声を掛けるのをためらいながら引っ込んで仕事をしていると、意を決して入ってこられました。
アポイントも全くないのでと恐縮されていましたが椅子に掛けていただきお話を伺いました。
1年前に東京より転勤で隣町に引っ越されて来られたご夫婦で、
もともと東京でご自宅の新築をご検討されておられ、問い合わせを建築家にされたようですが、土地の購入も未定のため十分な相談にならなかったそうです。
その後、気持ちは前向きのまま九州に転勤になられ、家を建てたいご自分の気持ちを
確認するための相手(建築家)を、本(行列ができる建築家-扶桑社)を頼りに
求められていらっしゃたようです。
私に東京での仕事として最終的につながるかは別として、設計事務所もしくは建築家の
敷居の高さを一般の方が強く持っておられることに対し、何らかのフォローが必要であり
お互いにとってもったいないことだと実感しました。
ブルースカイミーティングのような方法は、潜在的ニーズを掘り起こす上で今後必要
だと思います。やり方については、今後改善していかなければいけない問題がたくさん
ありますが、住宅の建て主と建築家をフランクに結びつける一つの方法として
期待しています。
ブルースカイミーティングの2日間の当アトリエへのご相談は、1日目に以前メールで
問い合わせをされた遠賀町の28才の若い奥様とお友達、妻の会社の方で現在、
ハウスメーカーでご検討されている方、2日目は、当アトリエの近くの高取でご実家の
建替えをご検討されておられる方、福大の建築科3年の女子学生2名(後日、
オープンデスク希望)がありました。
本当にありがとうございました。改めて当アトリエへのご相談をお待ちしております。