福岡の建築設計事務所「大石和彦建築アトリエ」

先日の書き込みでSHIMA STYLEの施主（サーファー）より岩盤浴など行かずに
運動しなさい！と言われたので、きょうはウォーキングをしました。
夕暮れの百道浜は、空がとても綺麗です。
時々、出張先の帰りの車ですばらしい夕焼けに出会うことがあり、スタッフの
笠置と車の中から思わず見とれ、夕焼けのような建築つくれないかなあと
言うことがあります。
僕の記憶が間違っているかもしれませんが、修学院離宮の建物の中に
夕暮れの間という部屋があり、昼間の光を部屋の位置とひさしによって
調節し、夕暮れのような雰囲気の光の状態を演出した部屋になっていました。
昔の日本人の繊細な感性には、民族としての誇りすら感じてしまいます。

さて、僕の愛読書の一つであるヘンリイー・プラマー著「日本建築における光と影」
からの引用をご紹介。

赤い光は季節の変わり目に見られるだけでなく、

生成と消滅の転換期を表現するものである。

長波の光は赤外線の波長や熱線に近く、高温やエネルギーの放出などに

密接に結び付いている。

赤は変態状態が最も活性化しているものから発せられる光の色であり、

それは溶解したり錆びたりした鉄、残り火、踊る炎、火の起きている石炭、火床、

火葬の薪、恒星進化の最終段階にある膨張星などである。

燃えるものは死んで煙となって立ち昇るように、最後には輝ける灼熱の

エネルギーを見せつける。

それは発光するものすべたが放つ核心の色であり、物質が精神に変転する時、

またはその逆の作用が働く時にのみ観ることができる光の色なのである。

おそらく生と死のきわどい境目にふさわしい色は、赤をおいて他にないであろうし、

したがって一心同体ではないにしても非常に近い関係を暗示するような、

始まりと終わりの間の矛盾を含んだ感覚を喚起しうる色も他にない。

この始まりと終わりをつなぐ二義的な色彩現象は毎日繰り返される。

西の地平線に見える日没のように、消えゆく赤い球体が最後に投げかける光は、

雲と地面に一時的に淡い紅色の覆いをかける。

空と地面は毎日同じように輝く薄紅色を浴びて生まれ変わる。

この薔薇色のヴェールは地球上のすべてのものを色によって表現し、

日の出や日の入りの瞬間の風景がもたらす気分、さらに日常生活においては

目覚めや疲労の感覚として色によって表現しているのである。

先週の土曜日に「西に向かって開け！プロジェクト」の配筋検査を行ないました。
重機の上に乗り、想定される２階床からの西側の見え方を確認しました。
おー見晴らしバツグン！
唯一、西日のみ、問題ですがこの眺望はとても大切です。
やっぱり、リスクはありましたが、施主がこの土地を購入されたのは、正解だと思いました。
９月２０日の上棟式が楽しみです。

先週、月曜日から土曜日まで１週間、福大のYさんにオープンデスクに来てもらい
LIGHT TUBEの1/30の模型を作ってもらいました。
Yさん！ありがとうございました。

LIGHT TUBEは、まだこれから実施設計ですが何がなんでも実現させるつもりです！
がんばります！

５月の中旬にホームページをリニューアルしましたが、
昨日までの約４ｹ月、ホームページのメールアドレスが間違っていることに
気が付きませんでした！
メールでの問い合わせをされた方がいらっしゃいましたら、大変申し訳ありませんでした。
たぶん、とても不愉快に思われたかもしれず、本当にすいません。
本日、メールアドレスを修正致しましたので、今後何かありましたらご相談下さい。
取り合えずブログでのお詫びになりますが、来週改めて、ホームページ上に
お詫びを掲載致しますのでよろしくお願い致します。

今日は、４週間に１度回ってくる当ｱﾄﾘｴだけのセレクトホリデイ。
土曜日の休みが全然ないかわりに、４週間に１回、１週間のいずれの曜日でも
休日として選べることができるシステムです。
解放された気分に胸が高鳴ります。
妻に同伴して来週日曜日に行なわれるｽﾀｯﾌの笠置の結婚式に着ていく、
衣装選びに立会いました。
今、持っている上着に新しくスカートを選んで合わせる予定でしたが、
結局、上下買うべし！ということになりました。
その後、仕事がある妻と別れて、岩田屋へ行き、結婚式に着る白いワイシャツ
を買いましたが、急にネクタイも買いたくなりました。
店員の方に結婚式に出席するのに、いまだに真っ白なネクタイをしないといけないのか
聞いてみると、最近はそうでもないとのこと。ただ、ご親族の方は、白いネクタイだと
いうことがわかりました。
じゃあ、主賓はどうなの？と聞いてみると意見がお店によって分かれました。
とにかく、真っ白いネクタイはしたくない気持ちがあり、黒と白のチェック柄を買うことに。
準備万端用意よし！かわいい笠置のために力が入ってます！
帰りに髪をカットし、次は岩盤浴とマッサージ。
しっかり汗をかきましたので角打ちバーによってビールを２杯。
赤い顔をして事務所に顔を出し、連絡の確認。
以上、おやじのささやかなきょう一日でした。

昨日は、担当の平野とともに飛行機に乗り、対馬へ再び行ってきました。
今回は、保健所と建築課への事前協議と調剤薬局の敷地確認が目的でした。
帰りの飛行機の時間を最終便にして、豊玉町にある渡辺豊和が設計した
文化ホールを見てきました。
渡辺豊和は、秋田県の角館出身の建築家で大学は、柳瀬さんの先輩にあたる
福井大学の建築科です。
1970年代に住宅を中心に活躍した野武士の世代の一人です。
その世代として、安藤忠雄、伊東豊雄、石山修武、毛綱毅コウ、室伏次郎、
長谷川逸子などそうそうたるメンバーの中のお一人なんですが、
例によって、私のｱﾄﾘｴのｽﾀｯﾌは、誰もその名前を知っていません。
わたしたちが行なっている現代住宅の設計において過去の建築家の方たちが
どのような格闘を行なってきたのか、認識することがとても大事なことなのですが、
大学では十分学びきれないまま現状に到ってしまっています。
きのうの続きになりますが、自分の興味のある建築家以外まったく知らない
という状況はまったく一緒です。
住宅が好きで設計を行なうのであるならば、歴史を学び俯瞰できる視野をもつことが
必要です。せめて戦後住宅の流れとそれに関わった建築家の名前ぐらいは覚えて
欲しいものです。