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2007.06.01

情報革命

 今日は、現在実施設計中の木造住宅の伏図(構造上の架構図)をCADで書いて
います。
 明日、熊本に行き住宅のプレゼンテーションを行なう予定ですが、担当スタッフが準備
してくれているので図面を手伝っています。

 CAD(パソコンを使用した製図ソフト)は、私の下の世代では誰もが当たり前のように
使用していますが、ちょうど51才を境に上になるとほとんどの方が使えません。
 またホームページで仕事がくるということの理解が不足されている方が多いと思います。
 これは、周りを見渡してとてもはっきりと境目を感じることができます。なぜその世代で
分かれるのか理由がわかりませんが、不思議です。

 歴史の境目は、その時の当事者には認識がありませんが、後年、歴史家の目から
時代を俯瞰することによってはっきりとわかることがあります。
 後日、私たちは情報革命の始まりを体験していたということがはっきりするのかも
しれません。

 12年前に独立した頃は、住宅を建てられる方を探すことなど不可能で血縁、地縁の
つながりを通してしかありませんでした。年に1件あるかないかぐらいで、住宅設計だけ
では事務所を維持することは難しく 、7年近く仕事がない状況の中で苦しい思いを
してきました。
 ところがインターネットの普及によって飛躍的に状況が変わり、個人がアピール
できる時代になりました。
新しいステージにかろうじて乗っけてもらえて何とか救われています。

 今後、建築の表現がコンピューターによって大きく変わっていき、古い建築家は
淘汰されていく時代になります。生き残っていくためには、若いスタッフの発想を
活かす方法論が必要ではないでしょうか。 
 

 

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2007.05.31

ウキウキ

 1年前に市内の湊坂ニュータウンに竣工した、夕陽の海が見える
サンセットハウス(竣工写真が撮れず未掲載)を見られて 、今日、長崎の方から
お問い合わせがありました。

 どのようにして設計者が解られたのか今のところはっきりしませんが、依頼が決まった
訳でもないのに今日一日が何となくウキウキしています。

 大石さんって単純ねーと思われるかもしれませんが、女性から好きと言われているのと
同じような感覚が建物の作り手としてあるのです。とても素直に嬉しいです。

 設計の仕事は、本当に苦しい事が続くマラソンのような持続性が求められますが、
竣工後の施主の喜びと感動を共有できることと第三者からの評価がやりがいになっています。
 
 だからささいな事ですが、今日はウキウキ!

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2007.05.31

敷居の高さ

  当アトリエは、私の自宅(CITY CUBE)の1階にあり下足で使用しています。
今のような気候のいい時期は、事務所の入口のドアをいつもオープンにして
風を通しています。
 私のデスクは、スタッフにスペースを全て与えたため、入口正面の窓際のようなところに
あり、扉を開けていると、外の様子がわかるのと何となく開放感があるので
落ち着きはしませんが意外と居心地のいい場所になっています。

 昨日、そこで仕事をしていると何となく外で気配を感じ、出てみると、本を持たれた
若いご夫婦のような方が家の前に立っておられました。あまりじろじろ見るのは
失礼だと思いすぐ引っ込みましたが、気になるのでしばらくして出てみるとまだおられます。
声を掛けるのをためらいながら引っ込んで仕事をしていると、意を決して入ってこられました。

アポイントも全くないのでと恐縮されていましたが椅子に掛けていただきお話を伺いました。

 1年前に東京より転勤で隣町に引っ越されて来られたご夫婦で、
もともと東京でご自宅の新築をご検討されておられ、問い合わせを建築家にされたようですが、土地の購入も未定のため十分な相談にならなかったそうです。

 その後、気持ちは前向きのまま九州に転勤になられ、家を建てたいご自分の気持ちを
確認するための相手(建築家)を、本(行列ができる建築家-扶桑社)を頼りに
求められていらっしゃたようです。

 私に東京での仕事として最終的につながるかは別として、設計事務所もしくは建築家の
敷居の高さを一般の方が強く持っておられることに対し、何らかのフォローが必要であり
お互いにとってもったいないことだと実感しました。

 ブルースカイミーティングのような方法は、潜在的ニーズを掘り起こす上で今後必要
だと思います。やり方については、今後改善していかなければいけない問題がたくさん
ありますが、住宅の建て主と建築家をフランクに結びつける一つの方法として
期待しています。

 ブルースカイミーティングの2日間の当アトリエへのご相談は、1日目に以前メールで
問い合わせをされた遠賀町の28才の若い奥様とお友達、妻の会社の方で現在、
ハウスメーカーでご検討されている方、2日目は、当アトリエの近くの高取でご実家の
建替えをご検討されておられる方、福大の建築科3年の女子学生2名(後日、
オープンデスク希望)がありました。
 本当にありがとうございました。改めて当アトリエへのご相談をお待ちしております。

 

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やっぱり言っておきたいのでブーイング覚悟で敢えて書くことにします。
 先日のスカイミーティングの展示方法については、正直がっかりするものがあります。
いくら家を建てようとされている方が対象とは言え、53枚のカードを使用したイメージ
によって本質を探っていこうとする方法論に対して、建築家で用意している内容が
作品のありきたりな展示であり、なんのアイデアも面白みもなく、とてもギャップを
感じました。
 若い建築家もいたにも拘わらず、フリーマーケットの店開きと同程度では、
情けないと敢えて先輩(50才バンザイ!)として言いたいと思います。
 事前の住宅建築におけるコメントで、コンセプト、デザイン、機能についての
各建築家の考え方を求められていましたが、
 1,今回のブルースカイミーティングというコンセプトをまずどうとらえるか.
 2,次に大きさが150センチ×120センチで高さが70センチのテーブル上で
   どのように見せるのか。金属のテーブルの足をどのようにとらえるか。
 3、設計行為についてどのように理解してもらうのか。
等を踏まえ、機能とデザインを考えたアイデアを表現するべきでしょう。
このままでは私も含め正真正銘の田舎侍で終わってしまいます。
 もっとプライドと情熱をもって、おろそかにしないでほしいと思います。

“ブルースカイミーティングを終えて2” への3件の返信

  1. SECRET: 0
    PASS:
    桑原です!
    大石さん、なかなか鋭いコメントですね。僕もなにか物足りなさを感じていましたが、プレゼンテーションに面白みがなかったんだ〜と実感しました。
    近々反省会を開きたいと思いますが、その際にはどしどしご意見ください。建築家展示ブースの位置づけをもっと明確にしてアーキテクト・デザイン・プレゼンテーションという風にしてしまえば各位もっと力も入ったのかもしれません。
    二日間、いや、仕込みも入れれば三日間、いやいや実行委員会のミーティングを入れれば延一週間以上にわたって本当にご苦労様でした。
    これからも歯に絹着せぬコメント期待しております。(ボッ! 僕もライターマンだったりして)

  2. SECRET: 0
    PASS:
    大石さんの勇気あるコメントに、生まれて初めて書き込みたるものをさせられてしまっています。
    20名という多くの建築家が色々な思い、テンション、理解度で参加していたのは事実だと思います。
    が、自分自身、いい子ぶるわけではありませんが、大石さんのコメントに、反省も含め、色々と考えさせられました。
    田舎侍では、プライドなさすぎです。
    ブルースカイミーティングのことに限らず、議論の場をつくってみたいですね。とりあえず、非公開で。

  3. SECRET: 0
    PASS:
    桑原様、大橋の住人様 初の書き込みありがとうございます!
    福岡の建築家みな仲が良く、和気あいあいとやっているところが
    いい部分ですが、お互いがきちっと批評し合う事も必要です。
    批判ではなく批評ですのでご理解をよろしくお願いします!

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 昨日、2日間に渡ったブールースカイが無事終了しました。
20人近い建築家との交流、特に26日の懇親会においては、笑い死にするほど
面白く多いに盛り上がりました。
 翌日の27日に参加した声のでかいI 建築家よりこのブログに対して厳しいご忠告を
受け賜りました。
 「大石さん!あのブログは、大石さんらしさがでておらん!当たり障りのないことばかりでちっとも面白くありません!とうちのスタッフが言いよりました。」
 ムムーどきっ!「実はね、僕が本音を書いたら仕事がなくなり、建築仲間からも
白い目で見られるから絶対に止めてくれ!とスタッフから言われとうとよ。」
 ああー苦しい!AB型でさそり座の血が騒ぐ!僕にどうか火を付けないで欲しい。
これからは、君に「ライターマン」というあだ名をつけることにしよう。
 確かに君のブログはものすごく面白い。僕もファンの一人です。
 でも男は黙って、作品で面白いものをつくるべし! 
 今回の展示ももっと面白いアイデアのものを考えるべきだったのでは。といろいろと
言い出すとスタッフに怒られますのでこの辺で止めておきます。

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